犬の褥瘡(床ずれ)治療 Vol.1/17 20180726-20180728

Old Dog床ずれ・褥瘡
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はじめに

スタッフ犬も16歳となり、前庭疾患の影響もあってついに寝たきり状態になってしまいました。介護ハーネスを用いて補助をすることで四肢を床について食餌と排尿はこなしますが、排便はほとんど横になったまま。寝返りをうつこともできなくなってしまいました。

このときにわたしの注意が足らず、左腰に褥瘡(床ずれ)ができてしまいました。

床ずれ治療について日記的に記したいと思いますが、1日1エントリーだと読みづらくなるので10日程度まとめて投稿していこうと思います。

使用したアイテムなどについては他のエントリーにまとめて随時リンクを更新する予定です。

※エントリー中のリンク先にもグロい画像があることが多いのでご注意ください。

※エントリーの内容については独自の評価・判断に基づいて処置しており、これらを参考にして起こった事故等の責任を当方で負うことはできませんのでご了承ください。

追記)床ずれは適切に処置をすれば治ります。実際に傷がふさがりました。過剰に怖がらなくて大丈夫です。

床ずれ予兆

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2018/07/26(木)

トイレシートに小さな赤黒いシミを発見。

日頃ドッタンバッタンと上半身を暴れさせては口唇や歯茎を切っていたのでそれがついたものだと思っていた。

2018/07/27(金)

トイレシートについた赤黒いシミが少し増えた。

昨年の同時期に膀胱炎を繰り返していたので再発を疑うが、尿の色に変化がないので不思議に思っていた。

床ずれ発見、診察

2018/07/28(土)

朝、後肢用介護ハーネスを付け替える際に周辺の被毛をコーミングしていたらバサッっとまとまって被毛が抜けてびっくりし、ハーネスを外してみるとグズグズになった患部が現れました。

まずは患部を塞がなくては…と家にあった一番大きな絆創膏を貼り付けました。

20180728絆創膏

20180728Bedsores

薬局へ買い出しに

ちょうど迷走台風12号が関東を直撃するとの天気予報。車もないので、この時点では獣医さんに行くことを諦めて近所の薬局へ使えそうなものを買い出しに行きました。

※ただしこれらはすぐに使うことはありませんでした

  • キズクイックパッド
  • ワンタッチパッド

獣医さんで診察

ところが薬局の帰り道、天気予報とは裏腹に一向に雨風は強くならず。むしろお日様が出てきたので、意を決して犬を抱きかかえて獣医さんへまいりました。

獣医さんの診察によると…

  • 床ずれの治療は自宅で飼い主さんがやる他ない。
  • 壊死を起こしているのでキズパワーパッドは使えない。
  • ヨードチンキで患部を消毒して、外科の近所にある薬局で売っている『傷にくっつかない厚手のガーゼ』を当ててください。
  • ガーゼの交換は日に1〜2回程度(滲出液が多いようならば回数を増やす)。
  • 右足も床ずれになる可能性が高いので、伏せの姿勢で寝るように工夫してください

このときは床ずれの傷口周囲の被毛をバリカンで刈ってもらい、ガーゼのようなものを当てる処置をしてもらい、抗生物質(パセトシン2錠/日)の飲み薬を処方してもらいました。

獣医さんで治療
20180728 Bedsores 2

※厚手のガーゼは獣医さんで用意すると高額になるので薬局で入手することを勧められました。

調査

獣医さんの言うことを信用しないわけではありませんが、ネットで床ずれについて調べました。

  • 最近の主流は湿潤療法である(ラップ療法ともいうらしい)
  • 傷口を消毒してはいけない

しかし…

  • 感染症が疑われる場合は湿潤療法は不可
  • 大量の壊死組織がある場合は細菌感染を併発しやすい
  • 壊死組織が多く、細菌感染を併発しているときにはヨウ素消毒も有効
  • 壊死組織があっても湿潤療法をしているケースがある

参考:看護roo!:在宅でのラップ療法(リンク切れ)

代替リンク→看護roo!:ラップ療法

ラップ療法 | 看護師の用語辞典 | 看護roo![カンゴルー]
ラップ療法(らっぷりょうほう、wrap therapy)とは、擦過傷のような創傷、熱傷、褥瘡などの皮膚潰瘍の治療に行われる湿潤療法の一つである。食品用ラップやポリエチレンフィルムを用いて、創の乾燥を防ぎ湿潤状態…

今回の症状を自己評価してみると、黄色壊死、滲出液が多いが色や臭いは強くないので感染症はなし。滲出液を制御しつつ壊死組織を浸軟、自己融解させて除去すべきと判断しました。

ところで、獣医さんから教えてもらった『傷につきにくい厚手のガーゼ』とはどんなものかわからず、参考サイトにあるようなドレッシング材は高価な上医療機関でないと手に入りにくいものばかりなので代替え品を調べました。

ドレッシング材とは
創傷(キズ)や熱傷(やけど)、褥瘡(床ずれ)を覆う素材である。
引用:創傷被覆材-wiki

ドレッシング材代替品

台所用水切り穴あき袋をペットシーツにかぶせて使う。
  • いわさかぺっとクリニックのブログ:ドレッシング材

https://www.hospital.japanpost.jp/kyoto/health/kizu.html

ペットシーツと水切り穴あき袋は幸い我が家にあるのでこれをやってみることにしました。

これについてはまた別のエントリで投稿します。

穴開き水切り袋と母乳パッドで作るドレッシング材(創傷被覆材)
母乳パッドと水切り穴あきポリ袋をつかって、床ずれ・褥瘡の治療(ラップ療法、湿潤療法)に使うドレッシング材を作ります。

伏せの姿勢を保持させる方法について

獣医さんのアドバイスを参考にやってみました。

犬の床ずれ・褥瘡の治療・予防 伏せの姿勢を保持する
16歳になるボーダー・コリー。ちょっと油断をしていたら床ずれ・褥瘡ができてしまいました。獣医さんの話では「伏せの姿勢」をするようにしてくださいとのこと。伏せの姿勢をするための工夫をしてみました。市販品でそういったものもあるのですね。

体位変換(追記)

人間と同様新たな床ずれを作らないようにするには、一般に2時間を目安に体位を変えて上げる必要があります。

次のエントリ

犬の褥瘡(床ずれ)治療 Vol.2/17 20180729-20180810
16歳になったボーダー・コリーに床ずれ・褥瘡ができてしまいました。治療について日記的に記していきたいと思います。 湿潤療法・ラップ療法を試すことになりました。穴開き水切り袋+母乳パッドで作るドレッシング材で処置してみました。

完治したのでまとめました。

犬の褥瘡(床ずれ)治療 【完治しました】 20190103
16歳のスタッフ犬が寝たきり状態になり左腰に褥瘡(床ずれ)ができてしまいました。半年位以上に及ぶ湿潤療法・ラップ療法を試して完治しましたのでまとめました。

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